ウォルター・アイザックソン『イノベーターズ』紹介と感想

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ウォルター・アイザックソン『イノベーターズ』紹介と感想
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 スティーブ・ジョブズの伝記で有名な伝記作家ウォルター・アイザックソンが著した『イノベーターズ』を紹介します。本作はコンピューターとインターネットの開発史です。今は世界中の誰もが使用しているコンピューターとインターネットについて、その歴史を体系的に学んだことがある人は少ないのではないでしょうか。本書を読めばその開発の歴史が網羅的に学ぶことができます。
 また、本書はスティーブ・ジョブズの様な一人の人物を追った伝記ではなく、多くの人々が関わってチームワークで生み出されたイノベーター達の総合的な歴史が描かれているのが特徴です。

あらすじ

数学と詩のはざまでコンピュータ概念を夢見た伯爵夫人エイダ・ラブレス。すべてはここから始まった!コンピュータの概念をつくった孤独な数学者、ENIACのプログラミングに携わった6人の理系女子、産官学のトライアングルで生まれたインターネット。「スティーブ・ジョブズ」の著者が緻密な取材をもとにつづった、世界一、新しい歴史書。

イノベーターズ1 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史 単行本(ソフトカバー)

 今や誰もが当たり前のように使用しているコンピューターとインターネットですが、誰が作ったのかはあまり知られていません。これらデジタル時代の発明は一人の発明家が生み出したものではなく、ほとんどが多くの天才ハッカーや発明家、野心的な起業家たちのコラボレーションから生まれてきており、チームワークがもたらしたイノベーションがあったからこそ、ここまで世界中に多大な影響を与える発明になったのです。その膨大な開発史を19世紀のイギリスまで遡って網羅的に歴史を紡ぎ、Googleが世界を席巻するまでが描かれています。

デジタル革命史を構成する人々

 デジタル時代の発明は全てチームワークが生み出したイノベーションの連続であり、下記の様に非常に多くの要素が積み重なって現在までの進化に辿り着いた歴史があります。

  • コンピューター
  • プログラミング
  • ビデオゲーム
  • インターネット
  • パーソナルコンピューター
  • ウェブ

 などなど。今は全て揃っている時代ですが、それぞれ段階的に進化をしてきている歴史があります。
この他にも今や誰もが活用しているマウスや電子メールの開発についてなど、今や当たり前だからこそはっとした気になれる歴史を知ることができます。また、インテルやIBM、マイクロソフト、アップルなど超有名企業の攻防も見逃すことができない本書の盛り上がりどころになっています。

この本から学べること

 本書を読むことによって、コンピューターとインターネットについて多くのことが学べるようになります。下記に簡単にではありますが、この本から学べることを挙げてみました。

  • デジタル革命の開発の歴史
  • デジタル革命の思想
  • デジタル革命と時代背景

デジタル革命の開発の歴史

 19世紀イギリスの数学者である女性、エイダ・ラプラスの歴史からGoogleの起業までデジタル化の全歴史が網羅的に描かれているところです。多くの人々が関わって生まれたデジタル史だからこそ、全歴史をまとめて学ぶことができる本は他にあまりありません。デジタルの概念の勃興から、インテルをはじめとしたハードウェアの開発、そしてマイクロソフトの登場でソフトウェア企業が躍進していきます。インターネットが登場してからは、周知の通りその革命が全世界に拡がることとなりました。

デジタル革命の思想

 世界史を学んだことがある人は意識できるかもしれませんが、人類はかつて封建社会で身分によって管理されていました。そんな閉鎖的な社会をデジタル機器の力とネットワークの力で、個人が活躍できる世の中に変えていったという力強い歴史を知ることができます。

デジタル革命と時代背景

 インターネットとコンピューターの歴史には、当時の社会の文化的背景との関わりが非常に強く影響しています。1960年代のアメリカではヒッピー文化と呼ばれるムーブメントがありました。世界的に拡大した大量消費文化に対して、音楽や芸術を愛する若者たちが中心となって反抗した文化です。
 当時のヒッピー文化から強い影響を受けた人々にとってデジタル革命は非常に親和性が強く、人々が自由を手にするためにインターネットとコンピューターは必要不可欠な武器になっていったのです。

最後に

 2巻で構成されている重厚な本書ですが、全て読み切ることで現在に至るデジタル機器とインターネットの歴史をすっきりと整理して理解できることと思います。そしてそれぞれに多くの人々が関わった物語が存在すると知ることで、日常の身近な生活や仕事でも意識が変わってくるかもしれません。
 近年の過剰なデジタル化によって一部ストレスを感じてしまう人がいるのも事実ではありますが、本書を読むと本来は人類が自由を手にするために世界中で繋がろうとするポジティブで希望のあるものだったことがわかり、社会のデジタル化に前向きな考えを持てるようになります。みなさんの周りにもデジタル機器に拒否反応を示す人がいるかと思いますが、そんな人たちにもポジティブなメッセージを伝えることができるようになるかもしれません。

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