学生の頃からよく噂されていた「二日酔いになったら水をたくさん飲め」という話を今までそこそこ信じてきました。今もお酒を飲んだ次の日の朝には水をがぶがぶ飲んでいます。気持ちいいんですよね、前日のお酒より美味しく感じるほどです。
しかし、そういえばこの教えも単なる噂だと気づき、実際のところ効果はあるのかを調べてみました。
二日酔いになる理由は不明だった
実は二日酔いになる理由は現代に至ってもまだ究明できていないそうです。著名な疫学者も「何が二日酔いを起こすのかを誰も知らない」と言っているとか。
初めから噂を否定するかたちになってしまいますが、つまり「二日酔いになったら水をたくさん飲め」は嘘ではないかもしれないが、決して真実でもないということです。
二日酔いの原因として筆頭となる原因は「脱水」がよく挙げられます。アルコールには利尿作用があるので体内から水分が失われてしまうわけです。飲酒時にお手洗いに行ってもその後に飲むのはまたお酒です。そのお酒にはやはり利尿作用があり、こうして体内から水分がどんどん失われていくのです。
脱水状態になると、単純に水分が不足して身体が乾いているから気持ち悪いのではなく、電解質も失われて身体が正常な状態を保てなくなってしまいます。
電解質については大塚製薬のホームページにわかりやすく載っていました。
しかし、どうやら二日酔いの時の電解質の濃度は通常時と変わらないそうです。つまりお酒を飲むことで水分不足の状態にはなるが、電解質も失われる本来の「脱水症状」ではないようです。これが脱水が二日酔いの原因とははっきり言えない理由です。
様々なお酒が存在するので、添加物も多く摂取してしまうと思います。また、飲酒に伴って食事も適切な量をとれているわけではないでしょう。原因となりそうなものが複合的なのでなかなか特定するのは難しいのです。
そもそも、わざわざ研究するほどのことでもないというのが、現代に至っても原因究明ができていない理由でしょう。確かに、そう思うと納得がいきます。
二日酔いの予防には効く
水を飲むことで二日酔いが治るわけではないとわかり、少し残念な気持ちにはなりましたが、ひとつ確かなことがわかっています。それは水を飲むことで二日酔いの「予防」はできるということです。
飲酒時にお酒とは別にしっかりと水分を摂取することで二日酔いの防止になるということはしっかりと説明することができます。
まず、飲み会や晩酌などお酒を飲む際にお酒と交互に水を飲むことで、利尿作用で失ってしまう水分を補給することができます。脱水状態では代謝が悪くなってしまい肝臓の働きにも影響が出るので、アルコールの分解が正常にできなくなりますが、それを防ぐことができます。
また、体内に吸収されるアルコール量が薄まるため、血中アルコール濃度の急激な上昇を防ぐ働きも加わります。アルコール度数の強いお酒を飲む際などには特に有効で、いわゆる悪酔いを防ぐこともできるのです。
自宅で飲む時はもちろん用意できるはずですし、お店で飲む時も「お冷(おひや)」とか「チェイサー」の様にお願いすればどのお店も必ず用意してくれるはずです。
日本では水を注文しても基本的に無料ですので、翌日の自分のためにもお酒と同時に水をたくさん飲む習慣をつけたいものです。
まとめ
水を飲むことで二日酔いを治すことができるかは証明されていないが、予防するうえでは有効だということがわかりました。二日酔いだけでなく、現代は病気に対しても同じように「治療」以上に「予防」に着目しているのかもしれませんね。症状が出てしまってから対処するより、そもそも予防した方が合理的です。
二日酔いについて、その予防のためにすることが「同時に水を飲むこと」であり、こんなに簡単な予防法がわかっているのだとしたら、これをすぐに実行しない手はありません。
参考文献
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最後に
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