食欲をそそる本をご紹介

※当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

食欲をそそる本をご紹介おすすめの本
食欲をそそる本をご紹介
スポンサーリンク

 一般社団法人日本家政学会の研究によると、食事環境におけるBGMが人の食欲に様々な影響を及ぼしていることが明らかになっています。それによると、人が食事をする環境に最も優和性が高い音楽は「クラシック音楽」だそうです。確かに僕もJ-POPが流れているチェーン店で食事をするよりも、クラシックが流れているお店で食事をした方がゆっくりと食事を楽しんでいるような気がするので、この研究は体感としても結構信じています。

 上述のクラシック音楽の影響を踏まえると、食事を美味しく感じるかどうかは知識だけでもなく環境までも大きく関わっていることがわかります。食事は毎日することなのでこの様に立ち止まって考えることは少ないのですが、これからも必要な行為であり楽しみたいものなので、深く考えることは価値あることでしょう。

 さて、食事には環境が重要であるならば、色々な状況を体感して検証してみたいと考えるはずです。しかし様々な環境で美食から珍しい食事まで楽しむ営みを、忙しい日々の暮らしに追われながら行うのは現実には非常に難しい。

 そこで今日は読書体験から食事と環境を考えることができる本を紹介しようと思い立ちました。「知識が最高のスパイス」ならば、より多くのことを知れば日々の食事が美味しくなるはずです。料理人ではない僕には絶品料理を提供することはできませんが、良書の紹介を通して食事が美味しくなる知識を届けることならできるかもしれない。そんなことを思い立ちこの記事を書いてみました。

食欲をそそる本をご紹介

※順番はランキングではありません。
※あくまでも個人的所感なので参考までにどうぞ。

『英国一家、日本を食べる』/マイケル・ブース

¥880 (2023/06/14 12:47時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント5倍セール!/
楽天市場
¥880 (2023/06/14 12:48時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント5倍セール!/
楽天市場

 英国のトラベルジャーナリストでありフードジャーナリストであるマイケル・ブース氏が妻と二人の息子と一緒に日本を訪れ、3か月に渡り日本の飲食店を食べ周るエッセイ。東京からはじまり北海道から沖縄まで、英国一家の目を通して楽しみながら日本食を見直すことができます。

 外からの視点というのは気づきを与えてくれる大切な観点で、本書は英国人「一家」でもあるので子供の反応も知ることができます。

 私たちは日本の食文化を当たり前と認識して慣れ過ぎており、当たり前に思っていた焼き鳥屋がつぎ足し続けている「秘伝のタレの文化」も、海外の人からすると驚きの文化だったということを知りません。回転ずしも日本のラーメンも世界を席巻しており、美味しくて特徴ある文化のもと生活できていたこと再認識することができるはず。日本の食事はやっぱり美味しいですね。

『エキゾティカ』/中島らも

 東南アジアの各国を実際に旅した中島らもが、それぞれの国を一つの短編として書いた、全9章からなる短編小説。物語の面白さは抜群で旅をしたくなる小説でもあるのですが、あとがきで著者自身が『それにしてもこれは腹の減る本だ』と言うように、登場人物たちが東南アジアの現地の食事を屋台でも家でもよく食べていて食欲がそそられること間違いなしです。

 特に『聖母と胃袋』という僕が好きな話では、香港のレストランで巨漢と痩せ男が美食を食べながら哲学的な議論を続ける様子が描かれます。ここでは特に「腹が減る」のでぜひ読んでみてほしい。

『もの食う人びと』/辺見庸

 ジャーナリストの辺見庸氏が、世界各地を実際に訪れ現地の人々の食事を見て回り実際に自身で食事をした記録を描く「食」を通した紀行文。現地の奥深くまで踏み込んでいるところが魅力で、ダッカの残飯から始まり、猫用缶詰、放射能汚染スープまで…世界の食文化の広大さを感じます。

 しかし奇食とはいえ、美味そうだと思いながら読むことになるはず。清潔で優雅であることが美味しい食事ではなく、生きていくことと直結する行為であることが学べます。

 そして本書は高度経済成長をした日本社会の「飽食」への強いメッセージにもなっています。出版は1994年。現在のフードロス問題などを考えると当時としては非常に鋭い観点です。

『「食べること」の進化史』/石川伸一

 「100年後の人は、何を食べているのか?」という問いが帯に書かれている新書で、人類史の視点から未来の食事がどのようになっているかを考察していく面白い1冊。

 テクノロジーが進化した近代は、かつてSFの領域だったような食事を現実のものにしようとしています。人工培養肉や完全食から昆虫食まで、食の世界は今まさに激変の渦中にいるのだと思い知らされました。

 目の前の食事を楽しむことも大切ですが、想像力を働かせて食の未来に思いを馳せるのも大切なことに違いありません。食事と科学が関わった文理問わず楽しめる良書だと思います。

『カレーの世界史』/井上岳久

 今や日本の国民食にもなっているカレーについて、その歴史を体系的に知っているかというと意外と知らないものです。カレーはインド発ですが世界中を席巻して定着した世界的に人気の食事です。そのカレーが世界に拡まっていく歴史を学ぶのは非常に楽しいものです。

 豊富なビジュアルとわかりやすい説明でカレーの基礎知識と歴史が身に付き、次回から食べるカレーを美味しくしてくれる1冊。

やっぱり「知識は最高のスパイス」

 こうして紹介してみて、あらためて「知識は最高のスパイス」だと感じました。食事は美味しいと感じるだけでなく、その価値を感じたいものです。そのためには知識があることが前提になってくるものなので、食に関する本を読むことは今後の人生を豊かにもしてくれるような気がしてきました。

 なかなか外出するのにも躊躇する世の中が続きますが、もう少しの辛抱でまた食事を楽しみやすい世の中になるでしょう。しかし既に新たな食のサービスも展開されていきているので、今後もかたちは変わりつつも既に価値ある食体験ができる状況にあると言えます。

 一度きりの人生、美味いもの食べて幸せを感じたいものです。今日も何を食べようか楽しみながら考えようと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました