アジフライがとても好きでよく食べています。リーズナブルな値段ということも好んで食べる理由の一つです。
スーパーの総菜で買ったアジフライを肴にビールや日本酒をよく飲んでいますが、家計にも優しく、総菜で売っているので手間もかからない。長きにわたって日本人の食卓を支えてきたソウルフードと言っても過言ではありません。
では、そんなアジフライはどんな歴史を持ち、いつから存在していたのでしょうか。
フライ料理の試作から生まれた説が有力
アジフライの発祥は、東京都銀座にある明治28年創業の洋食屋「煉瓦亭」にて、代表的洋食メニューを創作する過程で生まれたとする説が有力です。当時の「煉瓦亭」では様々なフライ料理の試作が行われており、「カキフライ」や「エビフライ」が正式なフライ料理として採用されました。
しかし、そのなかでアジフライも創作はされていたようですが正式な採用には至らなかったようです。
アジは当時から既に一般家庭に普及していたため、当時の「洋食屋」というイメージに沿わなかったことが原因のようです。
アジは当時から既にリーズナブルで庶民に身近な存在だったようです。
「洋食」にならなかったアジフライ
さて、それではアジフライは洋食なのでしょうか。それとも和食なのでしょうか。個人的には和食の方がしっくりくるイメージを持っています。
その答えは「和食」といって良いかと思いますが、「洋食ではない」という表現の方が正確なのかもしれません。それはどういうことか、「洋食」の成り立ちを知ることが理解の役に立ちます。
「洋食」といっても、単純に西洋の食事を指すわけではなく、あくまでも当時(幕末から明治初期辺り)の日本で調理をする西洋料理のことを「洋食」と言います。
これらはもともと日本在住の西洋人のために作られていたもので、その店で下働きをしていた日本人達がその後日本国内に洋食を普及していきました。
しかし、当時の日本において「洋食」を再現するために、その様々な食材を揃えることは非常に困難な状況でした。そのため代用品が多く用いられ、更に日本人向けに調理がアレンジされることも多くありました。
そういった中で使用された代用品が、後に洋食の定番となる「コロッケ」や「カキフライ」、「エビフライ」、「ポークカツレツ」などです。
既に一般家庭に普及していたリーズナブルな「アジフライ」は、洋食にはならなかったようです。
調味料は何をかけるか
アジフライに何をかけて食べるかは好みがわかれるところでしょう。
最も多いのはソースで、その次に醤油が続くようです。全体の10%にも満たない割合でタルタルソースがかけられているのだとか。
アジフライとタルタルソースの相性は抜群で、一気に別の料理のように昇華していると感じます。タルタルのアジフライは「洋食」と定義しても良いかもしれませんね。
アジフライで町おこし
長崎県松浦市はアジの水揚げ量が日本一であることから、アジフライで町おこしをしているそうです。
道の駅にアジフライのモニュメントがあったり、ふるさと納税の返礼品がアジフライだったりと、まさに町を挙げてアジフライの普及に取り組んでいらっしゃるようです。
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アイスクリームの歴史も非常に面白いです。
最後に
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