缶コーヒーのジョージアで有名なエメラルドマウンテンブレンド。親しみやすく『エメマン』と呼ばれ、ほとんどの方が一度は飲んだことがあるのではないでしょうか。
このエメラルドマウンテンは南米のコーヒー大国であるコロンビアで生産されています。南米のコーヒー大国の筆頭であるブラジルは、生産量や高い品質など国全体でコーヒー大国として名を馳せていますが、コロンビアはエメラルドマウンテンの知名度が先立って高い知名度を誇っています。
また、ブラジルはポルトガル語が公用語ですが、コロンビアはスペイン語が公用語です。同じ南米で生産されるコーヒーですが、当然それぞれ違いがあり固有の文化ととも育てられてきました。
コーヒー生産に適した地理的要因
ブラジルに隣接しているコロンビアですが、コーヒーの耕作面積自体はブラジルやベトナムに比べて少なく、生産量では少し遅れを取っている状態です。
しかし国土は全てコーヒーベルト内に属しており、かつその土壌は火山灰性で水はけが良く、日照量と降雨量も適度。更には標高差が大きい丘陵地では年間を通して栽培が可能です。
こうした好条件を味方に付けて高い品質のコーヒーを生産してきたのがコロンビアコーヒーの特徴となります。
そのなかでも厳選された最高峰の高級豆が存在します。それがエメラルドマウンテンです。
「エメラルドマウンテン」という名称はコロンビアが世界最大のエメラルドの産出国であることに由来します。
アンデス山脈の麓に続く丘陵地帯でコーヒー栽培が行われていることからこの様な名称がつけられることになりました。
高品質なコーヒー豆の厳選
エメラルドマウンテンは高級豆として名高い、高品質のコーヒー豆です。日本で購入する時も少し値が張ります。それもそのはず、エメラルドマウンテンはコーヒー豆の鑑定に非常に多くの手間がかかっているからです。
コロンビア産のコーヒー豆全体から、現地のコーヒー鑑定士に味と香りの鑑定を7回繰り返して厳選しています。エメラルドマウンテンはその鑑定のうちで、なんとわずか1~3%だけしかエメラルドマウンテンとして認められてないと言われています。
エメラルドマウンテンが通常のコーヒーより高価であった理由は、この厳選の手間にあったようです。
ちなみに現地のコーヒー鑑定士をコロンビアでは「カフェテロ」と呼ぶそうです。コーヒーは文化として根付いているようですね。
缶コーヒーのエメラルドマウンテン
このエメラルドマウンテンのことを私たちがよく知っているのは、コカ・コーラ社の缶コーヒーブランドである「エメラルドマウンテンブレンド」によるものでしょう。
この「エメマン」は、もちろんエメラルドマウンテンが原料に使用されています。しかしもちろん100%がエメラルドマウンテンであるわけではなく、あくまでもブレンドです。しかし、コーヒー飲料で特定の種類のコーヒー豆をブレンドして使用していると表示する場合、そのブレンド比率は51%でなければならないと定められています。
そのため最低でも51%はエメラルドマウンテンが含まれていることにはなります。
まとめ
コロンビアと言えばサッカーやサルサなどが有名ですが、この国の事をあまりご存知ではないことがほとんどではないでしょうか。コロンビアのコーヒー文化の特徴としては、概ねコーヒーはブラックで飲むことや、コーヒー派だけでなく朝からココアを飲む人も多くいるそうです。
陽気な人々が様々な文化を紡いでいる国なのでとても魅力的なところなのかと思っています。ぜひ思いを馳せながらエメラルドマウンテンを飲んでいただきたいです。
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参考文献
ツウになる!コーヒーの教本/監修:フワッティ・カフェ 協力:諸山泰三
最後に
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