エチオピアに起源を持ち、アラビア半島を北上してトルコまでたどり着いたコーヒーは、その後ついにヨーロッパへと渡ります。
ヨーロッパで初めてコーヒーが飲まれた国はイタリアです。あのスターバックスもイタリアのエスプレッソコーヒーから影響を受けて創業されました。
コーヒーの語源と歴史|イタリアとフランスとエチオピア
コーヒーの語源はコーヒーノキの原産地であるエチオピアの「カッファ」に由来するという説があります。
この「カッファ」がコーヒーの伝播ととも「コーヒー」と呼ばれるようになるのですが、初めにコーヒーが伝わったイタリアでは「caffè」と呼ばれていました。
イタリアに伝わった「caffè」をもとに、フランスでは「café」、ドイツでは「Kaffee」と呼ばれ、そして英語では現在の我々にも馴染みのある「coffee」と呼ばれて、私たち日本人には英語読みが定着しました。
例えばイタリアに本社を置いているセガフレードコーヒーのメニューを見ると、カタカナ読みの隣に「Caffè」というイタリア語のスペルがしっかり書いてあります。
また、全国に展開しているカフェ・ヴェローチェも店舗の看板には「CAFFÈ veloce」と書いてあり、イタリアに語源があることがわかります。
ちなみに「veloce」は「早い」という意味で、迅速な提供を心がけていることが売りだからです。
それぞれのカフェがどこの国のコーヒーを提供しているのかを意識することができるようになります。
スタバが定着しない国イタリア|グローバルブランドの地元文化への適応
世界中に拠点を構えるグローバル企業スターバックスは、どこにいても本場シアトルのコーヒーを楽しむことができます。
そんなスターバックスですが、他の国と比べてイタリアに定着させるのに苦戦をしているようです。
2018年にミラノに出店、2019年にローマに出店と、既に定着した他国と比べてみると出遅れています。
これはイタリア人達が既に地元で行きつけのカフェを利用しているので、チェーン店の存在を必要とせずに根付かなかったことが原因と言われています。
スターバックスはそもそもイタリアのエスプレッソの影響を受けて創業されたのですが、その影響元への進出は容易なものではなかったのです。
イタリアではコーヒーと言うとアメリカンコーヒーの様なマグカップにたっぷり注がれたものではなく、濃厚に抽出されたエスプレッソをさくっと飲むものをイメージします。そのため日本の様にスタバの店内でくつろぐという感覚がそもそもありません。
また、自国の文化へのこだわりが強く海外の文化を受け入れない国民性も影響しているようです。
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