数十年前までコーヒーは体に悪いというイメージが世間には多くありました。
僕も子供の頃はそういったイメージを実際に持っており、2010年前後くらいからでしょうか、少しずつコーヒーは身体に良いといった情報が目に入り始めました。どっちだよ、と思った記憶が今でもあります。
どうやら近年になって科学的研究が進んできており、病気の発症リスクを低下させたり特定の疾患の予防やダイエット効果など、研究成果が発表されるようになってきたためのようです。
しかしコーヒーを飲んでいればいいわけではないので自分に合った効用を知っておくのは大切なことになります。今回は基本的なことに絞って、何故、コーヒーが健康に良いのかについてご説明します。
健康の理由:基本的な成分
まずは、コーヒーに含まれている基本的な成分をご紹介します。主な成分は下記の3つになります。
それぞれの成分について、少し細かく見ていきましょう。
カフェイン
コーヒーに含有されている最も有名な成分はカフェインでしょう。紅茶や煎茶にも含まれており、浸出の仕方にもよりますがコーヒーのカフェイン含有量は紅茶の2倍、煎茶の3倍と言われています。
主な効用は眠気覚まし、集中力の向上、利尿作用、血管の拡張、胃酸の分泌促進、代謝の向上、と非常に多くの効用があることが報告されています。
代謝が上がることについては研究が進んでおり、コーヒー飲用後に運動をすることで肥満防止に非常に有効だということが知られています。コーヒーが好きでダイエットをしている人はぜひ試してみると良いでしょう。(私はもともと瘦せた身体をしておりダイエット経験がないため、体験としてはこの情報に責任が持てません…)
また、胃酸の分泌促進などは、食後にコーヒーを飲むという文化が本来的にも理にかなったものだったことを証明しており、非常に興味深い結果だと思います。
しかし、眠気覚ましや興奮作用となると生活に合わせる必要が生じるかと思います。
そのため「日没以降は控える」「カフェインレスコーヒーに変える」などをして対処する必要はあるでしょう。近年のカフェインレスコーヒー(デカフェと呼んでいる店舗の方が多いですね)は従来の「水抽出法」ではなく「二酸化炭素抽出法」というカフェイン除去技術が確立されています。確かにほんの少し通常のコーヒーと味が異なりますが、カフェインレスコーヒーはとても美味しく飲めるのでぜひ一度試してみて欲しいと思います。
クロロゲン酸
コーヒーに含まれるポリフェノールのことで、こちらもコーヒーには緑茶・紅茶の2倍含有されています。
効用は抗酸化作用です。通常は身体の中の脂質が酸化するとDNAに影響を及ぼし、細胞を狂わせて病気の原因になり得ると言われています。
クロロゲン酸はそんな脂質の参加を抑制するこうようがあるため、結果的にがんの発症リスクが抑えられる、と言われている模様です。
ナイアシン
水溶性のビタミンのことでビタミンB3とも呼ばれています。
心と体の健康に欠くことのできない物質とされている神経伝達物質の一つで、精神を安定させると言われているセロトニンという物質があります。セロトニンはナイアシンと同じ必須アミノ酸のトリプトファンから生成されます。トリプトファンはナイアシンの生成に優先して使われてしまうため、ナイアシンが不足するとセロトニンが生成されなくなります。
そのためナイアシンを摂取することが心と体の健康に繋がっているとされています。
まとめ
以上、コーヒーは健康に良いのかについてご説明いたしました。私自身はコーヒーは好きで長年飲んでいますが、栄養素については専門的な知見があるわけではなくあくまで一般的な知識をもとに上記を書きました。参考までにお読みいただけると幸いです。
そして大切な心得として、コーヒーは「薬」ではないことを認識しましょう。治療ではなく健康の維持増進として楽しんでください。ちなみに僕はコーヒーを飲み続け、現在非常に元気に過ごしております。
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古代において、一匹のヤギがカフェインで覚醒した伝説からコーヒーの歴史が始まります。
参考文献
図説 コーヒー/UCCコーヒー博物館
最後に
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