レゲエの神様ボブ・マーリーや、陸上界の伝説ウサイン・ボルトの出生地である、中南米カリブ海の島国ジャマイカにも、カレーは伝播されて食べられています。
ジャマイカで食べられているカレーは、スパイスをまぶして焼いた「ジャークチキン」です。ドラム缶で豪快に焼いて食べるワイルドな料理です。
ジャークチキンの基本
ジャークチキンは鶏肉にライム、オールスパイス、カレー粉をマリネして漬け込んだものを豪快にバーベキューのように焼き上げて調理します。
ジャマイカはそのオールスパイスの原産国であり、これが使用されていることがジャークチキンの特徴です。
オールスパイスはジャマイカ原産のスパイスで、コロンブスがヨーロッパに持ち帰ったと言われます。
シナモン・クローブ・ナツメグの3つの香りを併せ持っていることがオールスパイスという名前の由来です。「ジャマイカペッパー」とも呼ばれているそうです。
ジャマイカンカレーの歴史
ジャマイカは16世紀の初めにスペイン人に征服されて以来、スペインの植民地でした。
その後、17世紀の中頃にはイギリスの領土になってしまいます。
サトウキビのプランテーションがつくられ、その労働力としてアフリカから大勢の黒人奴隷達が連れてこられました。
そのプランテーションには契約労働者として、多くのインド人たちがジャマイカに移住することになります。
彼らは移住後も契約によって決して帰国することはできず、ジャマイカでの生活に適応していく生き方を模索していきます。
そんな彼らの影響もあってジャマイカにカレーの文化が伝わることになりました。
現在もジャマイカには数パーセントのインド系の人々が生活しています。
ジャークチキンとレッドストライプ|カレーとビールの相性は抜群
ビールに相性が良いカレー料理と言えばドイツのカリーブルストがありますが、ジャークチキンに相性が抜群のビールがジャマイカにもあります。
それが、ジャマイカのレッドストライプというビールです。日本でも海外ビールを販売している酒屋さんでは気軽に手に入れることができます。
レッドストライプは飲みやすくて爽やかなラガービールで、ジャークチキンのようながっつりした料理にはピッタリのビールです。
レゲエを聴きながらジャークチキンを焼き、レッドストライプを飲む。そんなバーベキューをしてみたいものです。
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参考文献:カレーの世界史/井上岳久
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