中島らもの短編小説を紹介します。数十ページに凝縮されたストーリー展開があり、短いにも関わらずオチもついている。
中島らもの短編小説は面白いです。3冊に絞って紹介します。どうぞ。
中島らものおすすめ短編小説3冊
③白いメリーさん
冒頭の「日の出通り商店街 いきいきデー」からいきなりぶっ飛んだ面白さを持つ作品。年に一度、商店街の誰を殺しても良いという「いきいきデー」に、中華屋、寿司屋、酒屋、街医者など、様々な住民が参加して闘いを繰り広げます。
中華油から出刃包丁、注射まで、それぞれの職能に合わせた武器を行使してサバイバルを行うという、突飛な発想のエンタメ作品。面白いです。
②君はフィクション
中島らもが亡くなって3年目に出版された未発表作品集。「コルトナの亡霊」というホラー作品がとても怖くておすすめ。
表題作である「君はフィクション」は結末にびっくりしながらも、ポジティブでとても素敵な話で個人的に大好きです。
①エキゾティカ
東南アジアの9か国を舞台に全9話の短編が収録されている短編。どの作品でも登場人物たちは本当によく飲んでよく食べている。
アジアには蒸し暑さや匂いを凝縮した勢いと魅力がたっぷり詰まっていることを実感します。読後はきっとアジア観がガラッと変わっているはず。(僕は実際に行ってしまった)
最後に
例えば病院や健康診断の待合室など、ちょっとした待ちの時間に僕はよく短編小説を読みます。中だるみも少なく作品ごとに区切って楽しめるので時間つぶしに向いている印象です。
中島らもの短編は(長編もですが)エンタメ性が高いうえに、日常を覗かせてくれるものばかりで飽きることがない。生じてしまった退屈な時間は短編小説でも読んで、あっという間に過ごしてしまいましょう。
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