ダイドーグループが販売している缶コーヒーのシリーズに「デミタスコーヒー」というコーヒーがあります。通常の缶コーヒーより少し小ぶりで可愛らしいサイズ、手に持った時に良く馴染む感覚が個人的には好みです。
このデミタスコーヒー、なんで少し小さいのでしょうか。そもそも「デミタス」ってなんなんでしょう。
「デミタス」の意味
デミタスコーヒーは19世紀のヨーロッパに起源があります。当時はフルコースの食事の後にだされていました。
一般的なコーヒーのレギュラーカップの容量は約140mlですが、デミタスコーヒーの容量は70~80mlと約半分の容量とされています。
そして、フランス語で「デミタス(demitasse)」とは、「demi=半分の」「tasse=カップ」という意味です。要するに通常の半分の容量だということだったんです。
容量をそのまま名前に表現していたんですね。
デミタスコーヒーの歴史
何故、わざわざ半分の容量にしたのでしょうか。それには経済的な理由が背景にあります。
当時、フランスでは大陸封鎖令が発令されており、コーヒー豆の輸出入量に制限がかかってしまったのです。そのため各国でコーヒー豆が不足し、品質を保ちつつ少量の豆でコーヒーを味わえるようデミタスコーヒーが生まれたのです。
尚、デミタスコーヒーは布フィルターで抽出するネルドリップ方式で時間をかけて行われます。通常のコーヒーよりも濃厚な仕上がりとなります。少量な分、濃い味わいを楽しめるようにしているのですね。
まとめ
時々ダイドーのデミタスコーヒーを何気なく飲むことがありましたが、あまり深く考えずに飲んでいました。小さくて濃い味わいなのには歴史的な背景があったんですね。こういった少しの工夫を楽しむのもひとつの魅力です。
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イタリアでは少量のコーヒーをエスプレッソで飲むスタイルが定着しているようです。
アメリカではマグカップでワイルドにがぶがぶと飲みます。
日本人は缶コーヒーを開発したわけですが、デミタスまでも缶コーヒー化するわけです。
最後に
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