スープカレーを実際に食べる時には食べ方がわからずに戸惑ってしまうことがあります。
スープカレーの食べ方に正解やおすすめはあるのでしょうか。
通常のカレーと比べてカレーがサラサラしているので(何せスープですから)、ご飯と絡めづらく食べにくさを感じて食べ方の正解がわからなくなります。
今回はスープカレーの食べ方の一例をご紹介します。
スープカレーの食べ方|ご飯をスープに浸して食べる
スープカレーの食べ方のなかで最も美味しくなる方法は、スプーンに乗せたご飯をスープに浸して食べる方法です。純粋な魅力を味わうことができる最もシンプルなスープカレーの食べ方です。
そして途中で野菜やお肉を食べたり、スープ単体をすすったりしながらスープカレー全体を味わい、そしてまたご飯をスープに浸して食べていく。これを繰り返せば飽きることなくあっという間に食べきることができるはずです。
もちろん、食べ方は個人の自由というのが最も正しい答えです。それは大前提のうえで、このシンプルな食べ方をぜひ試してみてください。
スープカレーは日本で生まれた世界的にも稀有でユニークな存在です。魅力の理由も知ったうえで美味しくいただきましょう。
スープカレーの食べ方|レシピに潜む3つの特徴
さて、それではスープカレーの定義とは何でしょうか。名前の通りにカレーがスープ状になっていることはわかりますが、明確な定義は案外知られていません。
以下の3つがスープカレーの大きな特徴です。
出汁を取っている
通常のカレーと異なる最大の特徴は「出汁を取ること」です。これは通常のカレーでは行わない調理の過程で、初めに鶏ガラや野菜などから出汁を取っています。
まるでラーメンの様にスープにこだわっています。北海道で誕生した理由が垣間見える特徴です。
大きめにカットした野菜を入れる
もう一つのスープカレーの特徴は、ゴロゴロと大きめにカットした野菜が入れることです。
北海道は農地面積が広大で豊富な食材が手に入りやすく、そうした地元の特色を活かした食材の利用がスープカレーの発展に貢献していくことになりました。
カレーと野菜は別々に煮込む
通常のカレーは具材とカレーを一緒に煮込んで調理します。一方で、スープカレーは具材とカレー(スープ)を別々に煮込みます。
両者は別々に調理されて最後にトッピングされます。通常のカレーは時間をかけて野菜に味を染み込ませますが、スープカレーはそうではありません。
つまり、素材の味を楽しみながら食べることもスープカレーの食べ方のひとつです。
スープカレーの歴史|北海道・札幌市が発祥
スープカレーは日本で生まれた固有のカレー料理のひとつであり、2000年代以降にブームとなって全国的にも拡がりました。
発祥は北海道の札幌と言われており、今や日本全国にも定着した国民食のひとつと言える存在です。
スープカレーの誕生は1970年初頭「薬膳カリィ本舗 アジャンタ」が元祖だと言われています。しかしその頃はまだ「スープカレー」という名称ではなかったようです。
「アジャンタ」はもともと喫茶店として営業しており、常連のお客さんに提供した薬膳カレーが口コミで話題になったことを機に「薬膳カリィ本舗 アジャンタ」として営業を開始しました。
そして、スープカレーブームの火付け役となった店舗は「マジックスパイス」という札幌市白石のお店で、初めて「スープカレー」という商品名を使ったのも「マジックスパイス」です。
2003年には神奈川県の「横濱カレーミュージアム」に「マジックスパイス」が出店しました。有名店に出店してもらって認知度を高める狙いがあっての依頼です。
その出店が実現したことにより、全国的に珍しかったスープカレーはマスコミにも多く取り上げられ、あっという間に「スープカレー」という名称が全国に定着しました。
その後は大手メーカーもレトルトでスープカレーを開発するなど、一般家庭にまで普及が拡がっていくことになります。
札幌発祥のスープカレーとラーメン|歴史から考えるスープカレーの食べ方
北海道はご存知の通り非常に寒い環境なので、北海道の人たちは温かくなれる食べ物を好みます。
温かいスープのラーメンが好まれることも寒い環境が影響しているでしょうし、そこにカレーのスパイシーな発汗作用が加わって更なる体温向上に繋げたのは自然な現象なのかもしれません。
北海道には200店以上スープカレーの店舗があるようで、各店が競い合うように日々スープの開発を行っているのだとか。この盛り上がり方もまるでラーメンのようです。
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日本独自のカレーといえば、カレーうどんです。
北海道はスープカレーを、石川県は金沢カレーを生み出しました。
参考文献
参考:にっぽんの郷土料理観光事典 【北海道】【スープカレー】とは?発祥・由来を解説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』スープカレー
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